毎日が中辛

キラキラ輝いているもの・人が苦手な富沢が独自の価値観で好き放題書くブログです。

不当な暴力は形を変えて【前編】

2002年8月。18時頃。

中学2年生だった私と、友人の谷口は人通りの少ないビルの裏手で、4人の同級生に囲まれていた。

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五分後には顔以外のどこかにアザができるであろう。
近々の未来を想像すると足が震えた。

滝のように流れる汗が暑さによるものだけではないことを私は知っていた。

 

中学に通っていた3年間は私にとって暗黒の時代だった。

当時通っていた学校のアウトオブカーストに身を置いていた私は典型的なイジメられっ子だった。

墨汁を飲まされ、生きたセミを食わされ、定期券代は巻き上げられ、父から貰った腕時計は木工室のハンマーの餌食となった。

 

ビルの裏手に追い詰められる二時間前。

その日私は大塚※に『一緒に帰ろう』と声をかけられた。

※大塚
イジメのリーダー格。指に卍の入れ墨がある。彼女はギャル。

 

大塚と帰るとろくなことがない。

万引きをさせられるか、公園で泥水を飲まされるか、その類いのことが必ず起こる。

 

私は咄嗟に『今日親と用事がある』と嘘をつき、図書室へ逃げ込んだ。

図書室は私が学校で唯一体力を使わずに済む場所だった。
また、図書室は私と同じカースト最下層かカーストにも入れないようなのが自然と集う場所でもあり、童貞率100パーセントの聖地でもあった。

 

谷口とは図書室で知り合った。
人見知りだがUFOの知識だけは天下一品の谷口とは通じるものがあり、お互いの家を行き来する程の仲になっていた。

 

その日も谷口は図書室でUFOの図鑑みたいなのを読んでいた。
『よう』と彼に話しかけ、谷口は谷口で待ってましたとばかりにUFOを呼ぶ呪文の話を始めた。

そんな儚く、健全な楽しみは長くは続かなかった。

大塚含むイジメっ子四人が図書室へ入ってきたのである。


大塚『富沢、親とどっかいくんじゃないの。嘘ついたわけ』

子分a『友達だとおもってたのに』

子分b『谷口も嘘つきの仲間だな』

子分c『お前ら二人ともちょっとこい』


私と巻き添え(谷口)は数歩進む度に、大塚ほか計4名にスネを蹴られ、頭を小突かれながら人気の無い道を歩かされた。

行き止まりに追い詰められた我々の震えは止まらない。


大塚『富沢は死刑』

大塚『谷口は富沢の友達だよな』

谷口『…うん』

大塚『富沢殴ったら谷口は帰っていいよ』

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谷口の躊躇ゼロの右フックが脳を揺らし、私は膝から崩れ落ち、所有者不明の複数の爪先が鼻やら顎やらに食い込んできた。

悲しいわ痛いわでめっちゃ泣いた。


後編に続く。

最後まで行く


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『富沢、またタイに飛ばすぞ』

 

2008年8月。

当時勤めていた出版社の役員室で、私は春日井部長※からの怒声のターゲットとして、充分すぎるほどの役割を果たしていた。


※春日井部長(執行役員)
早稲田大学中退。
身長190を越える大男。元ラガーマン
足のサイズが26なのがコンプレックス。


私が担当していた記事についてのクレームが相次ぎ、雑誌が有害図書に認定されたのだ。

それだけで済めば御の字のこの世界。

不幸は連鎖する。

 

現役の高校生と売春できる店というアホみたいな特集の一端を担っていた私は情報通の知人に片っ端から取材を繰り返し、具体的な話が聞けた店について、場所、料金、システム、店員の態度、避妊具の有無、制服を着たまま行為をするのか等、事細かく文字に起こしていた。

 

『女性の人権をなんだと思ってる』という至極全うな、反論の余地ゼロのクレームから、『いきつけの店が摘発された、似たような店を教えろ』という男らしい意見まで数多く頂いた。

中には『お前の記事のせいでウチの店が摘発された。シノギをどうしてくれるんだ』というアウトレイジに出てきそうな人が怒鳴りこんできて、少し漏らした、なんてこともあった。
スーツがグレーじゃなくてよかった。


春日井『どうすんの』

富沢『記事はウチで書いたものじゃなくて、全部外注(フリーライター)が書いたことにしませんか』

春日井『お前、五味みたいに飛ぶか※』

 

※五味みたいに飛ぶか
五味(元)課長は会社の小切手の私的流用(フィリピンパブ)がバレて6階から飛んだ。


結論として私の処分は、飛ばされることも飛ぶことも無く、長い怒声と書類を投げつけられるだけですんだ。

会社の処分なんてチョロいもんである。

 

この話を会社説明会に来てくれる若い子からの『仕事で一番失敗したことはなんですか?』っていう質問の回答にしてたら春日井にKindleを投げつけられた。

当時22歳。
何をしても許される年齢である。


この記事にたどり着いてしまった20代前半の人へ。

散々失敗しましょう。

最後まで行きましょう。

 

私はもう失敗できないんで。

 

今日、第二新卒の面接をやってたらふと思い出した。

民謡っぽいEDMとカレーに酔う

何語を話すかもよくわからない外国人集団からの強い視線。

それだけが減点対象ではあるが、私はこの胡散臭いインドカレー屋の虜となっていた。

 

yasumikudasai.hatenablog.com

 

妻には取引先と飲み会があると嘘をつき、週に最低1度は通っている。

ここのカレーは覚せい剤に匹敵する依存度である。

 

高い頻度で通う日本人はどうやら私くらいのものらしいので、店側もいたく私を気に入り、最近は入店するやいなや、店長(と思われるネパール人)からの妻とも交わしたことがないような熱い抱擁の洗礼が出迎える。

インド料理屋特有のスパイスの香りが私のスーツを包み込む。

 

妻は私のスーツにリセッシュを吹きかけながら、『あんたの会社の飲み会の場所いつもくさい』と文句を言う。アホでよかった。

 

席に座った瞬間に瓶ビールと、癖のある肉と落ち葉みたいなのを使ったお通しが勝手に出てくるシステムまで構築される始末である(3回に1回は瓶ビールが勘定に含まれていないが、これがサービスなのか忘れているだけなのかは不明である)

 

1月某日21時。

自主的に制定したノー残業デイに上司からいちゃもんをつけられた私は、説教というサービス残業を強いられ、退社時間に遅延が生じた。

 

急ぎ足で店に向かう。

遅い時間の入店は初めてのことで、店の扉を開けるといつも以上にカオスな状況が広がっていた。

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10人以上の何人だかわからない男女のパーリナイ。

奇っ怪なポルカ(のような人の揺れ)が視界を埋める。

BGMは爆音のEDM(ヒンドゥー語)。

 

私の入店に気付いた外国人たちに謎のハグを受ける。

 

もみくちゃになりながら席につくと、普通にヨーグルト(持ち込み)食ってるやつと相席になった。

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私はカレーセットとモモ(インドの餃子みたいなやつ)とビールを注文。

 

ふと窓を見上げるとWi-Fiの表示が目にとまる。

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接続すると私の恥ずかしい趣味の動画とか流出しそうな気がした為、Wi-Fiの自動受信をオフにした。

スペルミスかと思ったがFLEEという英単語があるかもしれない、知ったかぶって突っ込むのはやめようと、TOEIC290点の私は沈黙を貫くことに決めた。

 

絶品のカレーと周囲の外国人とのキテレツなダンスを楽しんでいた私は、ビールとアーリータイムズの飲み過ぎで気分が悪くなりお会計。

 

踊って酔っぱらってハグするってクラブのリア充と変わらない。

今なら軽トラくらいならひっくり返せる。

そんなことをたまには考えたっていいじゃないか。

 

駅で終電がないという残酷な現実を突きつけられるまでは、私は間違いなくリア充だった。

 

未知との遭遇は体力を使う

北朝鮮産の朝鮮人参酒を飲んでから下痢が止まりません。


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2019年、幸先のいいスタートです。

 

初詣で厄を落とし忘れた為、2018年に私をイラつかせた会話をここに掲載し、負の遺産を不特定多数の人間に分散させることにする。

オールフォーワン、ワンフォーワンの精神である。

 

『いや、僕左利きだから』
秋田県 親戚の家 5歳男
(都道府県 場所 発言者)

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子供自体好きでも嫌いでもないんですが、親戚の集まりでよく会う従兄弟の子供が死ぬほど嫌いです。
仮に彼をRとします。
5歳の男の子なんか、ちんことかうんことか死ねとか叫んでるぐらいアホな方がかわいいもんですがコイツはそんなハードルを軽々と越えてきます。

去年の正月に妖怪ウォッチのお年玉袋にお金を入れて渡したら開ける前に指で袋をはさんで厚みを確認してるんです。
賄賂もらってる政治家と被りました。5歳の男の子が小沢一郎に見えました。

このRなんですけど、面倒くさいんで亮介にしときますけど、先日私に質問しました。

 

亮介『お茶碗持つ方が右?左?』

私『お茶碗持つのが左で箸が右な』

亮介『いや、僕左利きだからお茶碗持つ方が右でしょ』

私『お前右左わかってんだろ』

 

秋田の雪景色の一部にしてやろうかと思いました。

 

『絶対また会おうね』
千葉県 総武線車内 女子大生f:id:imthtomizawa:20190108192635j:image

6月上旬22時頃。
取引先に人生初めての耳掻きキャバクラに連れていかれ、ご満悦の私は総武線に揺られながら帰路についていた。

私の横にはアホっぽい女子大生が二人。
女子大生の片方が次の駅で降りるから、寂しいね、悲しいねみたいな会話をしている。

BGMは渡辺美里だ。

 

アナウンスが鳴り響く。

 

西船橋ー、西船橋ー』

 

車両ドアが開く。

 

女1『絶対また会おうね』

女2『うん、てかかわいくなったよね!』

女1『えー、太ったよー』

女2『彼氏できてキレイになったんだよ!』

アナウンス『ドアが閉まります』

 

ドアが閉まりました。

 

女1『ドア閉まったウケる』

女2『次一緒に降りよ!』


馬鹿馬鹿しすぎて目を背けたら横のおっさんに『なんか今すごいアホなもの見ましたよね』みたいな顔された。

 

知らないおっさんとの心のシンクロは意外といいものだった。

 

『反省文の数くらい把握しとけよ』
埼玉県 伊勢崎線車内 男子高校生

 

 

通勤電車は蓄積された疲労を増幅させる役割を果たす文明の利器である一方、無限のアイディアが飛び交う宝箱でもある。

その日どうしても『スリービルボード』を観に行きたかった私は出社早々に春日部の事務所で腹痛の猿芝居と早退手続きを終え、ララガーデンというイオンの出来損ないに向かった。(映画館があるから)

 

スマホで座席予約を完了させ、上司に心の籠ってない謝罪メール(Gメール)を打ち込み、ボケッとしていると二人の高校生が乗り込んできた。

 

二人して何故か上履き。

クレーターを彷彿させる無限のピアス痕。

何故かベルトはGUCCI

 

アホ丸出しである。

面白そうなので会話を聞いてみる。


アホ『お前今日行かなくていいの』

バカ『なんで』

アホ『だって原付バレたら反省文だろ』

バカ『いいかよく聞けよ。原付バレた反省文より反省文書いてないことに対する反省文の方が枚数少ないだろ』

アホ『お前天才だな』

 

女の恋愛と一緒で春日部の反省文は上書きされるらしい。

知能指数が低いんだか高いんだかわかんない会話に目眩を覚え、私はララガーデンを目指した。

 

スリービルボードは素晴らしい映画だった。
是非愛する人と観てほしい。

大晦日の居住権剥奪

『あっという間に一年経ったねー、って毎年いってるねー』って毎年いってる人が嫌いです。
富沢です。

 

『忘年会多すぎて体がもたない』っていう人に対しても言いたいことがあって。
忘年会に一人欠が出たところで、あなた一人参加しなかったところで、溢れる笑顔の総ドル数も、こぼれる白い歯の本数も変わらないよと。

そういうことを毎年言い続けていたら忘年会にまったく呼ばれなくなった2018年12月でした。

 

さて、翌1月3日までの仕事の小休止期間には、私に平和が待っているかと思いきや世界はそんなに甘くはできていないことにすぐ気付かされる。

家には上司よりも怖い妻が待っているのである。

 

とはいっても、基本的に私たち夫婦に喧嘩はあまり発生しない。
それは私がほとんど家にいないからその状況をキープできているだけであって、私が長期休暇で家にいる時はしょうもないトラブルが頻発する。
(私が残業のフリをしてスナックで女の子と飲んだくれていたり、家庭のお金を友人とのポーカーで溶かすことによるトラブルは喧嘩には含めない)
(悪いのは私しかいないから)


2019年。

技術の進歩によってチンパンジーとも意思疏通できる時代である。
愛情もって入籍した男女がわかりあえないなんて間違っている。

 

臭いものには蓋理論であらゆる苦難から逃げてきた私も今年は変わらなくてはいけない。

 

 

夫婦と言えどもともとは真っ赤の他人。お互いのボーダーラインを探り合い、折れるところは折れるべき。

 

そんな聖人君主みたいな夫婦関係論なんか私は求めていない。

私が皆様に是非教えてほしいのが、『テレビのチャンネル権を剥奪された夫の居場所』についてである。

 

kimura-evkitty.hatenablog.com

これは私が更新を最も楽しみにしているブログで、お気に入りの記事のひとつである。

サウナに限らずテレビのチャンネル争いは悲しみしか生まないと、世の主婦達には知ってほしい。

今回の投稿はただの愚痴ではなく、私から貴女方へのYahoo!知恵袋であり、こころのホットラインであり、SOSである。



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2018年12月31日。
23時10分。

メイウェザーVS那須川のエキシビションマッチが今にも始まろうかという時、妻にチャンネルを紅白に変えられ、夫婦喧嘩が勃発した。

 

●夫側の主張
・音楽聞きたきゃYouTubeでいいじゃん

 

●妻側の主張
・金髪の日本人もハゲの黒人も知らない
・普段格闘技なんか観ないくせに年末だけそんなこというな
・どうせスナックでその話をしたいだけだろ
・その他

 

犬も虫も食わない抗争は30分以上続き、チャンネル権と居住権を剥奪された私は家を追い出され、公園で煙草に火を着けた。

寒空の下、ポケットに震える手を突っ込むと私の着ていたダウンジャケットからくしゃくしゃの樋口一葉が出てきた。

酒でも飲むか。

 

晦日
妻家あるのに
独り酒

 

晦日でも細々と営業している近所のバーでビールを煽りながらマスターと2018年の反省会をしてたら年が開けた。

あけおめ。

 

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2019年に初めて会話したのは名前の知らないおっさんだった。

ロングアイランドアイスティーってカクテルは作るのが面倒くさいのであまり頼まないでほしいという話題に華が咲き、気付けば3時半。

 

帰宅し、恐る恐る寝室を覗くと妻はとっくに布団にくるまっていた。

あー明日(今日)気まずいなあと思いながらリビングのドアを開けるとテーブルに(私が以前酔っぱらって買ってきた)ドラゴンフルーツとビールが置いてあった。


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これ飲んで寝ろってことか。

酒と相性の悪いタイの果実を麒麟で流し込み、今年の大晦日は夫婦で同じ番組を観て寝ようと強く誓い、床に着いた。

 

あけましておめでとうございます。
今年が皆様にとって、良い年でありますように。

胃に犬がいる


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酒に関して通を気取る人の決まり文句に、『ジントニックが上手いバーの酒は上手い』というのがある。

 

行きつけのバーのマスター曰くこれは正論で、『基礎がしっかりできているバーテンダーじゃないと、使う材料の少ない酒を美味しく作ることができない』ということらしい。

それ自体はいいんですけど、何が腹立つって最近酒を覚えた人間が、まるで自分が初めてジントニックのくだりに気付いたかのような言い方をすることである。

 

大体お前、こないだ俺と日高屋でホッピーセット頼んで百万ドルの笑顔見せてたやん。それをお前、ジントニックって。バーって。

 

それに派生して『犬の肉は臭みが強くて食えたもんじゃない』っていうのがあるんですが、これを言う人の99%は犬を食べたことがありません。

残りの1%になるべく、高い金出して犬を食べてきたので本稿にて記録する。

 

 


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東京都豊島区。
具体的にいうと池袋駅北口。

出会いカフェやガールズバーの入った雑居ビルに犬肉を提供している中華料理屋が存在する。

 

ちなみに店は七階に位置し、出会いカフェが五階にあるので、五階でいちいちエレベーターが止まり、降りる人も乗る人も乗り続ける人も嫌な気持ちになる。

 

中国人率100%の店内は、中国らしい、なんというか、クリスマスツリーに巻き付ける電球みたいやつを壁に這わせ、過剰な明るさを全面に押し出し、バーミヤンとはまったく違う雰囲気を醸し出していた。

 

席に通された私と友人の蟹田(かにだ)は、マッコリとハイボールで乾杯。

 

私は犬汁とご飯のセット(1800円)を、蟹田はレーメン(1000円)を注文。


蟹田『レーメンください』

 

中華店員『りゃーめん!』

 

蟹田『いや、レーメン』

 

中華店員『りゃーめん!』

 

蟹田『ラーメンじゃねえよ!』

 

うるさい。

そうこうしていると犬汁とレーメンが到着。

 


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臭い。
臭いが、博多で食べた豚骨ラーメンの方が臭い。

 

これはいける。

 

恐る恐る白濁したスープを口に運ぶ。
犬の味と匂いを全面に押し出す為、スープは薄味だ。

有り難迷惑この上ない。

肉の食感はふやけた段ボール。
スジっぽい。歯に挟まる。犬が。

 

結局20分ほどかけて、辛い味噌をふんだんにぶちこみながら、なんとか完食。

 

食後に灰皿を頼んだら犬汁の取り皿と全く同じ皿が出てきたので、煙草を辞めた。

 

ちなみに蟹田のレーメンは絶品であった。

 

会計を済ませ、退店。

 

胃の中に犬しかいないのもどうかと思い、立ち飲み屋で馬刺と唐揚げを、寿司屋で魚を、吉野屋で牛丼を完食し、1日で私に奪われた命の種類は、犬、馬、鳥、魚、鯨、牛となった。

 


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私の好感度を上げるため、我が家のアホ犬で記事を絞めたいと思う。

智の探求の道とHIV検査

元カノの元カレを知っていますか?


これは私が中学3年生の時に流行った、HIV検査を推奨するテレビコマーシャルのキャッチフレーズである。

セックスはおろか、運動会のフォークダンスですら女子に手を繋ぐことを拒否されていた私に彼女や元カノなんかもちろん存在せず、もっというと母と祖母くらいしか異性の話し相手がいなかった。

HIVなんて私には一生関係のない話。

そう確信していた。

 

本稿では私が初めてHIV検査を受けた時の話を掲載する。

 

 

 

★情報の取捨選択は難しい


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ちょうどその頃、富沢家に初めてインターネットが開通。

私は文明の利器を有効活用し、裸の女性の画像を探すことに全ての情熱を捧げていた。
(インフォメーションテクノロジー)
(当時、動画の処理速度がアホみたいに遅く、全部ダウンロードするまでに親が部屋に入ってくる可能性があった為画像で妥協していた)

ある晩、私は親が寝静まったのを確認し、Windows98を立ち上げ、スウェットと下着を膝までおろし、ネットサーフィンを楽しんでいた。

そして、ふとコマーシャルを思い出し、『HIV』と検索をかけた。

HIV末期患者のショッキングな画像が15歳の私を恐怖のどん底へ叩き落とした。

私の私は派遣切りされたおっさんのようにうなだれ、ピンクモードは消滅した。

今日はもう寝よう。

そう思った矢先、私の目に一つの記事が飛び込んできた。

HIV は母乳で母子感染する』

マジかよ。

偏った知識を得た私はHIV検査を受けることに決めた。

 

 

 

★保健所を探す童貞


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『保健所なら無料でHIV検査を受けることができる』というのがコマーシャルで流れていたので私は秋田市内のHIV検査を実施している保健所を探した。

某保健所のHPで、『毎週水曜日10時から16時まで受付』とあり、なんで平日しかやってないんだとデスクトップを殴りたくなった

 

 

 

★水曜日


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学校に行くと親に伝え、学校とは逆方向の駅へ向かう。
ポケットには親の財布からくすねた2000円(電車賃)

初めて降りる駅から徒歩10分ほどの場所に、保健所は存在する。

受付フロアで番号札を貰い、その間に受付表を書く。


・半年以内に献血を受けましたか?
 →NO

・3ヶ月以内に性行為(または準ずる行為)をしましたか?
 →NO

・3ヶ月以内に同性と性行為(または準ずる行為)をしましたか?
 →NO


こんな感じだったと思う。
3ヶ月以内も何も、童貞なんだからアホな質問するなとアホが思った。

私の番号を呼ばれ、血液を採取される。

検査結果は30分後。

そわそわしながらHIV感染防止のガイドラインみたいな冊子を読む。

 

・男性同士のセックスはHIVに感染しやすい

・オーラルセックスでも感染確率はゼロではない

・空気感染はしない

HIV陽性のことを英語でpositiveという

ポジティブ…


※ちなみにゲイ用語の『ポジ種』とはHIV陽性の精子のことを指す。

 

こんな冊子を感染してるかしてないか震えている人間に見せる意図を教えてほしい。

私の横で順番待ちしているババアが青ざめた顔でお経を唱えていたので、改めて私はえらいところにきてしまったと思ったものである。

 

 

 

★目潰し未遂


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私の番号が呼ばれ、指定の部屋に入る。

医者『陰性ですね。大丈夫です』

クイズミリオネアみたいな口調で宣告されたら脳をも貫くほどの目潰しを食らわせてやろうと意気込んでいた私は、医者(?)のあっさりとした発言に呆気にとられた。

 

医者『今回の検査でわかったのは今日から3ヶ月以上前のセックスでは感染してないってことだからね』

 

私『3ヶ月以内に母乳を飲んでいたら陽性ですか』

 

医者『全然意味がわからないんだけど』

 

私『母乳で感染するって聞きまして』

 

医者『お母さんは感染してるの』

 

私『多分してません』

 

医者『君なんで来たの。とりあえずエッチするときはコンドーム。これで大分防げるからね』

 

私『童貞なんで大丈夫です』

 

医者『ほんとになんで来たの』


こうして私は童貞を卒業する前にHIV検査童貞を卒業した。

 

帰り道、親からくすねた2000円でコンドームを買い、財布に入れた。

 

 

買ったコンドームは実践で使う機会を与えられないまま、私の練習台となり、燃えないゴミの袋へ詰め込まれた。